帰省の話。
初盆の為、長めの休みをいただき、実家へと帰省していた。
熊本県八代市、高校卒業までの18年間、生まれ育った場所である。
4月に発生した熊本地震の影響が今でも残っていた。新幹線は一部区間で徐行運転、車窓から見えるビニールシートで覆われた屋根。
熊本市内より被害は少なかったものの、八代もそれなりに爪痕は残っていた。実家のマンション(私が社会人になった時に、しれっと引越していた。生まれ育った家は、空き家へ…)はまだ新しいのだが、エントランスの壁面が一部テープで補強されていたり、床のタイルが剥がれていた。地震があったあの瞬間、 体が震え、東北地震の映像が頭をよぎり、親兄弟死んだ!と即座に思ってしまった。本当に無事でよかった。自分の故郷が被災地になるなんて、ゆめゆめ思わなかった。
帰省2日目に、施設に入所している祖父と祖母に会いに行った。
祖父も祖母もだいぶ、痩せ細ってしまった。特に祖父は去年末肺炎で入院し、危篤とまで言われたが、今では退院し、施設の食事を完食するほどらしい。昔の人の生命力は強い。
祖父と祖母から「ひ孫がみたい」と言われた。
効果はばつぐんだ。
人間、元気な時に約束事をしていると長生きすると噂で聞いていたことがあったので、それまで元気でいてね、と約束を交わしてきた。
母の実家にも行った。こちらの祖父が初盆だった。ちょうど一年前は元気だった。今だに、ひょっこり「お~、帰ってきとったつね~!」とか言って姿を見せてくれるのじゃないかと思ってしまう。
なんだか、今年のお盆休みは少し、しんみりしてしまった。
来年もみんな元気だろうかとか、実家にはあと何回帰れるんだろうかとか…。
そんな中、私が爆笑してしまった出来事がある。
ポケモントレーナー、テツヤ(父)の誕生である。
まさかとは思っていたが、アプリをダウンロードしていたのである。進化や対戦よりも、収集が楽しいようである。
最後に、ポケモントレーナーの父の語録で締めたいと思う。
「ピカチュウどやん鳴くか知っとる?ピカチュウ!て鳴くとぞ!」
「ピカチュウ自分で名乗らすけんね、知っとるって~!」
父をも虜にする、ピカチュウ先輩…。流石です。